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刑事に失敗許されぬ=「裁判員も参考に」−元警視庁捜査1課長が本出版(時事通信)

 元警視庁捜査1課長の久保正行さん(61)が「君は一流の刑事(デカ)になれ」(東京法令出版)を出版した。久保さんは殺人などの凶悪事件を担当する捜査1課で巡査から警視正までの全階級を経験。「証拠を得るため捜査員がいかに地道な作業を積み重ねているか知っていただきたい。裁判員になったら、捜査や立証の過不足をチェックする参考にもなるはず」と話している。
 警視庁を退職後、日本航空に務める久保さん。執筆のきっかけは、全国の捜査幹部候補生対象の研修で講師を務めたことだった。好評を得て専門家向けの雑誌に連載を勧められ、「多くの先輩や仲間から受け継いだバトンを次世代に渡したい」と筆を執った。
 著書では、捜査の舞台裏を細かく明かし、すべての事件について反省点や教訓も具体的に盛り込んだ。逮捕状を取った容疑者が自殺した殺人事件は、講義や連載で取り上げなかった「最も触れられたくない事件」だったが、あえて冒頭で紹介。再審無罪が確定した足利事件などで捜査のあり方に注目が集まる中、久保さんは「刑事に失敗は許されない。わずかな妥協が思わぬ失敗につながる」と訴えている。
 本にはもう一つ、「警察の応援団が少しでも増えてほしい」という思いも込めている。事件解決には街の人の協力が欠かせないからで、「警察もそのことを忘れてはならない」と強調した。 

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